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グルマン・ピュスのレストラン紀行


ラ・フェロヌリ (La Ferronerie)

「明後日?土曜の夜でしょ?休みだよ、ここ」

えー?あれー?そうだったっけー?まいったなあ、、、、。

パリに遊びにやってくる昔の会社の子と一緒に、土曜日の夜にパトリックのところでご飯を食べようと、ヴァカンス後、初めての「ラ・フェロヌリー」にワクワクしながら電話をしたのに、土曜の夜は休み、だってさ。急遽、土曜の夜用のレストランを探しながらも、心とお腹は完全に「ラ・フェロヌリー」モード。こりゃ駄目だ。行かずにはいられない。

「ねえねえ、明日のお昼、食べに行こうよお」と、Kちゃんをそそのかして、めでたく金曜日の2時前、久しぶりに「ラ・フェロヌリー」の椅子に座る事が出来た。万歳!

Kちゃんともパトリックとも、ヴァカンス後、初めて会うというのに、夏の報告もそこそこに、お昼の友を選ぶのに夢中。

オーダー取りに来たパトリックが、分かってるよと言わんばかりに、自信たっぷりと、「ジャンボン・ペルシエ(ハムとパセリのゼリー寄せ)?」
残念でした。今日はね、夜もお出かけだからアントレはパスなんだよん。大好きなジャンボン・ペルシエ、久しぶりに食べたいのは山々だけど、夜、死んじゃうもん、そんなのまで食べてたら。今日は、お酒も、グラスで2杯くらいにしておこっと。

「ううん、アントレは取らない。今日はパス」眉を上げるパトリック。へへへん、だ。Kちゃんと私という、食いしん坊コンビだって、たまにはアントレを撮らない事だってあるんだよーだ。
travers「トラヴェール・ドゥ・ポー(スペアリブ)のミエル風味、これにします。付け合わせのベイクド・ポテト、グラタン・ドフィノワに変えてほしいなー」

頷いて去っていくパトリック。相変わらず隙のない、素晴らしいテーブルさばきだなあ。ボーッと、パトリックの仕事の様子を見ていると、目の前に、カラフに入ったワインがボン!あ、ワイン、今日はグラスで、って言うの忘れちゃった。しょうがないなあ、飲みきれるかなあ。

およそ2ヶ月ぶりの「ラ・フェロヌリー」の料理は、やっぱり旨い!柔らかな肉と適度な脂身、これに濃いハチミツの香りがコクを添える。くうぅぅぅ、、、、。美味しいです。思わず、手に力が入ってグーになっちゃうよ。ニンニクの香りが素敵なグラタン・ドフィノワも久しぶりだ。君はいっつも美味しいね、ドフィノワ君。濃い目の肉料理にワインだってゴクゴクゴク。あーよかった、グラスなんかで頼まなくって。

taeteデセールは秋らしく、「フィグ(いちじく)のタルト」。タルト生地はもう少し焼いてあってもいいかな、という感じだけれど、今が旬のフィグの味と香りを前にしたら、そんな欠点は隠れちゃう。パクパクパックン、と、あっという間にお腹にお菓子を詰め込んで、Kちゃんとニッコリ。おーいしかったねー!

やっぱりすごいよ、「ラ・フェロヌリー」は。ゴー・ミヨ2000年版で、この地区のベスト・レストラン、みたいなのに選ばれてるんだって。さすがだねえ。パトリックの毒舌とセルヴィスは向かうところ敵なしだし、シェフ、ジャン・ピエールのお料理も絶好調だし、全くここは、おりこうさんレストランだ。また近いうちに、来なくちゃね、Kちゃん


ven.17 sep. 1999



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