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ロシアの舞姫が華麗に躍る「ラ・バヤデール」

毎シーズン、年末のバスティーユ公演は、豪華絢爛で大掛かりなグラン・バレエ。昨シーズンは「くるみ割人形」、その前は「眠れる森の美女」と、ヌレエフ作品がならぶ。決まってるのかな、この時期はヌレエフものって。11月中旬から1月初旬にかけての長丁場で20以上もの公演が予定されている「ラ・バヤデール」が3年ぶりに、今シーズンの年末グラン・バレエ。

11月終わりに観た、アニエスとジョゼが主役を踊る、プルミエ・ディストリビューション(第一キャスト)には、いまひとつ感動できなかった。このふたりはクラシック以外で観るのが好きだし、脇を固めるエレオノーラちゃんやジェレミーもイマイチだった上に、作品自体も、大好き!ということもないので、ふぅ〜ん、という感じで、ちょっと飽きてしまったくらいのアントラクト込みの3時間。

マリインスキーとボリショイからロシア人ゲストが来る時にそれぞれ1度ずつと、マニュエルが踊る時1回、それでもういいや、と考えていたのは、この日記を書いている今からさかのぼって、3週間ほど前。それが今ではこのバレエの配役表が5枚も手元にあるありさまだ。

ことの始まりは、4日に観たロシア人ゲストのニキアだった。マリインツキーから単身、パリ国立オペラ座の公演にゲストとしてやってきたスヴェトラナ・ザッカロヴァ(って読んでいいのかしら?ロシア語は複雑だ)。彼女が演じたニキアに、言葉を失って感動にひたった夜。

bayadereスラヴの血を色濃く感じさせる、目の大きな愛くるしい丸顔。背が高い、というよりは、腕と足の長さが感動的だ。ニキアのテーマの高まりに呼応してヴェールをはがされた瞬間から、彼女の姿から目が離せなくなる。しなやかでなよなよとはかなげな肢体の動きはまさにニキア。恐ろしく高度な技術が基本にあるなよなよさが、こんなにもすばらしいものだと、今夜初めて知った。あきれるほどに長い手足が、遠心力をえて、どこまでも遠く高く伸びていく。怖いくらいに。情感たっぷりなニキアの演技がすばらしい。ガムザッティとの喧嘩の場面なんて最高。もう、この人以外にニキアは考えられない。アニエスみたいに冷ややかでない、熱い感情を持つニキア。バレリーナでありながら女優でもある。彼女が踊る「白鳥の湖」や「ジゼル」を観てみたいなあ。泣いちゃうよ、ぜったいに。今日だって、ほとんどうるうるだもの。

3幕に入り、ストーリーとはあまり関係のない、こんなにうまいんですっ!!を存分に見せる場面では、これでもかというばかりのテクニックを披露して、広いオペラ・バスティーユを興奮の渦に包み込む。すっご〜〜〜〜ぉいぞっ!ほんとに、目を剥くすごさ。こんなダンサーが世の中には存在するんだぁ、、、。まだ二十歳をいくつか過ぎたばかり、と聞いて、のけぞった。なんでこんなに若くしてこんなに成熟しきった踊りが出来るの!?

ロシアバレエの実力に初めて触れて(去年、コヴェンド・ガーデンで観たキーロフ・バレエの「眠れる森の美女」はなんだったんだ、あれ?ホントに彼女が所属するカンパニーの公演?って確かめなおしたくなるくらい、つまらなかった)、身の毛がよだつ。ボリショイから来るダンサーも楽しみだね。

このたぐいまれなバレリーナの相手を勤めるのは、ジャン−ギヨーム・バール。全く好きなところを見つけられない、つまらないダンサーだけれど、背の高さとリフトの上手さ、存在感がなくて女性を引き立てる意味ではとても使い道のあるダンサーなので、スヴェトラナのお相手を光栄にもさせてもらえることになったんだろう。今夜の主役はあくまでもスヴェトラナ、というのをよく理解してるのか、控えめに地味に踊ってる。でもまあ、ソロパートなんかは確かにおじょうず(っていうか、うまくなったよね、バール。エトワールになってからすこしずつ)。ヌレエフの、難しいステップをソツなくこなす。心に訴える感動は相変わらずないけれど、少なくとも、観て、始末に終えない、というのではないので、よしとしよう。

ある新聞批評で、「スヴェトラナはバレエそのものだ」とあった。まさにそのとおり!批評はこう続く「バールは全然光ってなかった。舞台を横切り、動き回った」。まったく同感。それでも、前よりはいいよ、ほんと。2年前の「白鳥の湖」や去年の「ライモンダ」なんて、やめてくれ〜っ!って感じで我慢できなかったもの。今夜のソローはまだ我慢の範囲。もっとも、スヴェトラナを見つめている時間が多いので、バールの存在をあまり気にしなかったからかもしれないけど。

デルフィヌのガムザッティは、体力のなさによるテクニックのぶれはあるものの、さすが貫禄のガムザッティ。演技の部分では、バール、完全に食われてる。エマニュエルのイドル・ドレはまあまあ。こんなもんだっけ、エマニュエルって?もっともっと感動があった記憶が。そう言えば「真夏の夜の夢」のパックもイマイチだった。青い鳥を踊った時みたいに、また感動させてね。というより、もっと出演させてもらいたいよねぇ、、、。

bayadereヤンちゃんとジュリエット・ジェルネのインディアン・ダンスは今夜も好調。滑って転びそうな時のごまかし方、ほんと、ヤンちゃんはうまいなあ。ミスを逆手に取って楽しませてくれるよ。ガンバレ、ヤンちゃん!この公演ではじめて意識してみているジュリエット・ジェルネがなかなかよい。顔もかわいいしスタイルもいいし、踊りもなかなかなのではないの?激しい踊りなので、うまいかどうかよく分からないけれど、結構いい気がする。ガルニエの方で、ロビンスの「牧神の午後」に、モローくんと抜擢されている彼女、観るのが楽しみだなあ。

3幕のヴァリアシオンのひとつを、今夜はファニー・フィアットちゃんが踊る。まじにうまい、彼女。これはまちがいなく、年末のコンクールでプルミエール昇格だね。一昨年、ミテキちゃんとともに次点で、ルテティア・ピュジョルに負けた。去年は、枠があったのに結局エレオノーラちゃんしか上がらなかった。3度目の正直、って感じね。そろそろ年齢もリミット近づいているだろうし、まあ今年、満を持して、だれもが納得するプルミエール昇格となるでしょう。決してエトワールの器とは思わない。エトワールであるには、絶対条件のカリスマ性がちょっと欠ける(あれ、じゃあ、バールにはあるの!?ないよ。)。でも、あのテクニック、表現力は、文句なしにプルミエールのものでしょう。幸いなことに、トップクラスの女性人材難が続くパリ国立オペラ座。男の子たちは、上が詰まっているのでスジェに甘んじているすばらしいダンサーがたくさんいるけれど、この時期、女性ダンサーはラッキッキー。ちょっとうまければ、よゆうでプルミエールになれるはず。

それにしても、スヴェトラナ・ザッカロヴァに陶酔してしまった。明日はガルニエで、カデールの「放蕩息子」の初日を観る予定だった。カデールの公演(しかも初日、しかも40分出っぱなしの「放蕩息子」)を諦めて、ほかの人を優先するなんて、今まで考えたこともなかった。でもでも、でもでもでも〜!明日を最後にロシアに戻ってしまう彼女を観られる機会が今度いつ来るか分からない。もしからしたら一生ないかもしれない。カデールは明日のがしても、まだあと2回ある。でも、やっぱり3回とも全部みたい、、、。でもスヴェトラナのあの感動を、もう一度味わえる機会を逃していいのか、、、?スヴェトラナのニキアの興奮と感動、明日の選択の苦悩とが重なって、眠りのひどく浅い、まんじりとしない夜を過ごすのでした。

5日。

bayadereぎりぎりまで考えたあげく、断腸の思いでカデールを諦め(おいおい、おおげさだってば(笑))、今夜もロシアからきたプリマドンナに感動をもらいに、オペラ・バスティーユへ赴く。昨日は中央だけれど比較的うしろの方の席だったので、遠くからこのバレリーナの全体像を満喫したが、今夜は端ながらも前から3列目という距離で、スヴェトラナを堪能。

イドル・ドレがジェレミーに変わった以外は、ほとんど昨夜と同じキャスティングの今夜も、東の国の舞姫は、怖いくらいに感動的なニキアを体現してくれる。すごいよなあ、いったいいつから、どんな教育を受けてくれば、こんな技術と舞台センスが一体化した踊りができるようになるんだろう。聞けば、彼女レヴェルのダンサーはあの寒い国にはまだまだいるらしい。ロシアバレエの世界の層の厚さに、ちょっとぞっとしてしまう。

夢中になって彼女を見つめつづけた3時間が、あっというまに過ぎてゆく。心がとろけてしまうよ、本当に。スヴェトラナ・ザッカロヴァは、熱狂的な興奮と噴き出すような感動の余韻の中に観客たちを残し、オペラ・バスティーユの裏口からそっとパリの街へと消えていったそうだ。

カデールを諦めた価値は十分にある、極上の舞姫のおかげで、「ラ・バヤデール」という作品は、今までと別のイメージをもって、私の心に棲みついた。

22日。

先週の公演がグレーヴでつぶれたりして、久しぶりの「ラ・バヤデール」。その間、ニコラとカデールの「放蕩息子」を存分に味わったり、数日前から始まった「ペトルーシュカ他」を楽しんだりしていた。もう忘れちゃったよー、と思いながら向かったバスティーユだが、2週間前の感動はちゃんと意識に残っていて、そのせいもあるのか、今夜のニキアにはいまひとつ感動できずに終わってしまう。

スヴェトラナの強烈なニキアの残像が残っているせい、というのは、もちろんあるけれど、いずれにしても、オーレリーちゃんは、ニキアって柄じゃない。やっぱり彼女はガムザッティでしょう。高貴で冷酷で美しいお姫様。凛とした表情と、ダイナミックでアクロバット的な踊りは、どうしても、ニキアというイメージに結びつかない。うーまいんだけどねえ、めっちゃくちゃ。でも違うんだよなあ、ニキアじゃないんだ、その踊りは。同じヌレエフでも、「眠れる森の美女」のオーロラ姫とか、「ドン・キショット」のキトリみたいに、初々しく華やかでキラキラ光るような、そんな役が彼女にはよく似合う。自ずと備わっている優雅な華やかさと自信に溢れた爽やかさが、なよなよとかよわく、情緒に訴えるニキアとはあいいれない。

1,2幕はそんな訳で、うまいけれどなにか違う、、、というニキアだったけれど、3幕のパ・ドゥ・ドゥーとソロは、オーレリーちゃんの才能を存分に表現した、それは見ごたえのあるひとときとなる。安定感のあるダンサーだよね。失敗するんじゃないかとヒヤヒヤするようなことは、彼女に限ってありえない。

今年はまだ、エクの「ジゼル」とこれだけしか踊っていないオーレリーちゃん。どっちもイマイチ好みでない。年末のガルニエにも名前は載らないし、もっと踊ってよね。エトワール、足りないんだから。アニエスなんか踊りっぱなしで、めっちゃ大変じゃん、、、。とりあえずは、2月の「ル・パルク」を楽しみにしつつ。これはきっと、オーレリーちゃん、似合うよね。

今夜の舞台のハイライトは、これは見逃せない、と、今回の「ラ・バヤデール」の中でも、年末に来るロシア人と共にとても楽しみにしていた、マニュエルのソロー。

1幕はじめ、舞台に出てきた瞬間から、マニュエルは、「俺がマニュエル・ルグリだぜっ!どうだ、まいったか!」と、ステップの一つ一つで豪語しているかのようだ。ヌレエフの意志を一番継いでいるのはこの俺様だ!と言わんばかりに、広い舞台を、あでやかに華やかに舞う、パリ国立オペラ座のプリンス。「やっぱり、俺がいなくっちゃね〜っ!」と、マニュエルの肢体が高らかに笑っている気がするのはただの気のせい?なんとまあ、マニュエル・ルグリのソローはすばらしいことか。確かに、ヌレエフものを躍らせれば、彼にかなうダンサーは今や存在しない。カデールはとっくの昔に、ヌレエフものの王子様を引退しているし、ロランもそろそろ寄せる年波にはかなわず、もういいかげん踊れないだろう。この夏のロミオも、結構ドキドキだったもんねー。こんなに体力使う役を、よくまあ、マニュエルはやってられるよね、と舌を巻くと同時に、「もう王子様はヤダ。これからは、今までやってきた役を捨てる」なんてセリフはお願いだから撤回して、、、と、心から祈ってしまう。

いやあ、圧巻です。舞台が光に包まれるような鮮やかなソロ、オーレリーちゃんとの、華やかでダイナミックなパ・ドゥ・ドゥー。心がワクワクする。強いて言えば、演技力がやっぱりいまひとつ?「俺がパリ国立オペラ座のエトワール中のエトワール、マニュエル・ルグリなんだぞー!」っていう、マニュエル自体のオーラが強すぎて、ソローっていうより、マニュエル、って思ってしまう場面がチラホラ。こういう作品だからそれでもいいけど、この間のエクの「ジゼル」のようなものでは、これが結構目についてしまった。でも、「ノートルダム・ドゥ・パリ」ではそんなこと、全然思わなかったのにね。あれは本当に、かんっぺきなフロロだった。ゾクリと背中になにかが走ったね、ほんと。マニュエルのフロロは、ぜひもう一度観てみたい。すべての公演を通して、ゲランの引退より、マリ−アニエスちゃんのすてきなエスメラルダより、マニュエルのフロロがいちばん心に残ったっけ。

今夜初めて観るルテティアちゃんのガムザッティもなかなかいいじゃなーい!怪我が多くて、最近あまり観ていなかったけれど、やっぱりおじょうずだ。ドゥーブルまで決めちゃうしね。余裕綽々。エレオノーラちゃんは練習不足、デルフィヌは体力不足で、みなさんもうひと頑張り!って感じだったけれど、ルテティアちゃんのはとてもいい。わがままお姫様にぴったりよ。今夜しか観られなくて残念。もう一度くらい、彼女のガムザッティを楽しみたかったなあ。

舞台に立った総勢60人あまりの誰よりも圧倒的に光り輝き存在感に溢れていたマニュエル・ルグリにかなり感動して、このふたりの日にもう一度来ようと決めるのでした。

24日。

bayadereバレエのはしご。午後にガルニエで「ペトルーシュカ他」観たあとに、夜はバスティーユでマニュエルとオーレリーちゃんの最終日の「ラ・バヤデール」。座りっぱなしでお尻が疲れるけれど、幸せだ〜。

レヴェイヨンの夜に、バレエ観に来る酔狂な人は決して多くない。連夜、満員御礼のオペラ・バスティーユも、今夜に限っては空席が目立つ。おーおー、2階のバルコニー席なんて、ぜんぜん人、いないじゃん。はじの方だけれど、一列目。嬉しい席をゲットして、マニュエルのオーラに浸るべく心の準備を整える。

bayadereボクサーがパンチを食らうと、こんな風に頭がフラフラクラクラになるのかなあ。目の前で繰り広げられるマニュエルの強烈な美技の連なりに、まるでパンチを食らっているようだ。もういい、分かったよ、あなたがイチバン!あなたがパリ国立オペラ座の王子様!問答無用。うむを言わせぬ、マニュエルの踊りに興奮が高まる。媚薬のようにうっとりとするカデールの踊りに対するような怪しい興奮はないけれど、華やかでキラキラする、率直な踊りに、素直な感動が湧きあがる。こんなにあでやかで華やかなダンサーもめずらしい。観客席でたまに姿を目にする時も、マニュエルのまわりだけなぜか輝いて見えるし、オペラ座で働く知人は、「舞台裏ですれ違うダンサーたちは、みなただの人なのに、マニュエルだけは、まるでそこだけスポットライトが当たっているようなんだよね」と、ため息を吐いていたっけ。マニュエル・ルグリというダンサーは、光の申し子だ。

オーレリーちゃんのニキアは、相変わらず少しばかり高貴すぎて凛としすぎているけれど、テクニックは本当に抜群。確固とした芯の強い踊りは、観ている方をとことん安心させてくれる。彼女に限って、間違いは絶対に起らない。3幕は、ソロもパ・ドゥ・ドゥーも、たかが外れたように飛びっきりの技術を披露してくれる。マニュエルと同じく、光と華やかさに溢れた、アクロバット的迫力を持ったダンサー。ドラマティックなまでに技術が昇華したふたりの踊りにうきゃうきゃだ。このカップルの舞台は、まさに光りに溢れている。ストーリー性のあまりない、別にあってもいいけど、役の心の動きが重要でない作品やガラ公演なんかには、このカップルはまさに打ってつけ。

クレル−マリのガムザッティは、ふつう。演技はいつもほど過剰じゃなくてちょうどいいくらいかな。技術、こんな程度だったっけ?もう少しうまかったと思っていたけれど。マニュエルとのパ・ドゥ・ドゥーで、かなりマニュエルに水をあけられている、という印象を持ってしまう。脚力、弱くなってない?あんまり調子よくないのかしら。正統派クラシックで彼女を観るのは久しぶりだけれど、なんかちょっといつもと違う気がする。

ジェレミーのイドル・ドレは、日を追うごとに一段とすばらしく、今夜初めて目にする、ジャン−セバスチャン・コローとリズ−マリー・ジョルダンのインディアン・ダンスもなかなかかわいい。コローくんの、いつも楽しそうに踊る姿が好きだ。相変わらず横のダンサーにぶつかるところも。嬉しくってしょうがない、という感じでクルクル回るコローくん、もう一度観られるといいな。

初めに一度観ただけだったドゥラヌエのファキールはやはりすばらしい。もう盛りも過ぎて、プルミエ止まりのダンサーだけど、「ロミオとジュリエット」のメルキュッシオやロビンスの「コンサート」の夫など、色物系の役がめっちゃイイ。技術もあるし、こういうポイント的な役は、お手のものだ。安定感があって、演技もうまい。「ペトルーシュカ」でもペトルーシュカを踊る予定。一度くらい観てみてもいいかもしれないね。

そんなこんなんで、今夜もまた「ラ・バヤデール」を満喫。来週はいよいよ、ボリショイからゲストを招いてのマリ−アニエスちゃんのニキア。大晦日に、ついに彼女はエトワールになることが出来るのだろうか?怪我で「放蕩息子」も「ラ・バヤデール」のガムザッティも棒に振ったマリ−アニエスちゃん。土曜日には元気そうな姿を客席に見せていた。大好きなダンサーがエトワールになる夜を心待ちにしつつ、今夜もパリ国立オペラ座に大きな拍手を送る。

mer.19 dec.2001(01年12月)
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