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「カザノヴァ」怪しく美しいロランにピュスうっとり |
「ラック〜」の合間を縫って、ガルニエで上演している「カザノヴァ」を見に行く。 アンジュラン・プレルジョカフという振付師を、どうしても理解できない私。数日前には、プレルジョカフによる講演会を聞きに行き、彼の世界への理解を深めようとしたけれど、なにがなんだかやっぱり???想像していたよりもずっと普通っぽくって控えめな感じのプレルジョカフに代わり、ブリジット総裁がベラベラしゃべりまくっていたのでよけいに分からなくなっちゃったのかもしれないけどさ。
大舞台を退いてしまい、バジルもジークフリートも踊ってくれなかったのが、しみじみ残念。エレガントと色気が同居する、ほんっとに飛び切りのダンサーだ。マニュエルと並ぶヌレエフ・ダンサーの代表格だけれど、この二人を比べる限り、私はやっぱりロランに軍配を上げてしまう。カッパみたいな前髪には笑ってしまったけれど(土曜日にはきちんと撫でつけてカッパでなくなってた)、ロラン・イレールというダンサーが発する美にうっとりする。
対するヤン・ブリダールも、やっぱり私、好きなんだ。どこか投げやりでどーでもいい感じ。ぶっきらぼうに、でも決めるところは決める、彼ならではの雰囲気ある動きを、私はとても気に入っている。 ロモリ、ステファニー、それにジェラルディヌは、それぞれまあまあかな。どうしてもオレリーと比べてしまうジェラルディヌには申し訳ないけど、所詮レヴェルが違うもんね。素敵だったのになあ、オープニングや、ヤンとのパ・ドゥ・ドゥのオレリー。それにしてもなんでまあロモリって、こんなにもいろんな作品に出る訳?「プティ/ロビンス」、「ラック〜」にこの「カザノヴァ」。11月の「ロック/キリアン」も決定してるし、全作品、出っぱなしじゃん。いい加減、ウンザリする。どうしてまあよりによって、こんなにもロモリばかり見なくちゃいけないのだろう?これがカデールだったら、、、。せめてロランやニコラだったら、と思うと泣けてくるね、全く。
2年前に比べれば、少しは楽しめるようになった(気がする)「カサノヴァ」。少なくともオープニングとラストは大好きだ。つまりはロランがしっかり出ている場面、ということかしらね。長すぎるのもよくないと思う。休憩なしの90分は、この作品じゃつらすぎる。オープニングの長さはあのままでよし。ラストは逆にもう5分くらい足してくれてもいい。その間のなにがなんだかよく分からないプレルジョカフ・ワールドを半分くらいカットしてくれると、もう少し楽に見られるんだけどなあ。 とまあ、たった2回しか見なかったのであまりいろいろ言えないけれど、思っていた通りあまり感動のない「カザノヴァ」鑑賞会となったのでした。ま、ロランを久しぶりに堪能した、ということでよしとしましょう♪ |