![]() |
「パキータ」第二シリーズ。アニエスに感動、レティティアに興奮 |
「パキータ」の第二シリーズ。12月に比べると、笑ってしまうほどラクチンにチケットが取れる。12月に無理しなくてよかったよ。夜毎、至近距離でダンサーたちを堪能。
アレッシオ、よいね〜。今夜が彼のパ・ドゥ・トロワデビュー。そりゃまあ、エマニュエルの鳥肌が立つようなジャンプにはちょっぴり負けるけど、さわやかに愛らしく丁寧に踊る。プルミエ・ダンスールとして問題ない実力だ。あーあ、もう終わっちゃったよ。この役、たった10分しか舞台に出ないので、欲求不満がたまる。カーテンコールにも出ないしさ。きっと、10分だけ踊って、さっさと帰っちゃうんだろうな。またねー、アレッシオ。
そんなこんなパスポートを経た上での二人の踊りは、見てらんない。オスタの、こましゃくれてすばしこいだけの動きは、情緒も品も感じられなく、ただただブンブン踊ってる、という感じだし、カールにいたっては、もう一度学校に通いなさい、と肩をたたきたくなるような技術。ジョゼのイメージが残っていて、それと比べたら確かに酷だけれど、間違いとはいえ一応プルミエなんだしさあ。もうちょっと、なんとかしようよ。近いだけに、余計絶望的。 コールの子たちは、別にどうでもいいかな。「シルヴィア」で美しい子たちを見たあとだけに、特に男の子たちには気がめいるけど、女の子たちはきれいに踊ってる。衣装もいいしね、それなりに楽しい。キャロリン・バンスちゃんのニコニコ笑顔がお気に入り♪ 27日、29日は、アニエスとジョゼという、完璧カップルを存分に楽しむ。
それにしても、アニエスは最高のパキータだ。オレリーとマリ−アニエスという、巷の評判トップの二人のパキータを見ていないのでなんだけど、少なくとも、オスタとレティティアと比べた場合、アニエスが群を抜いて素敵な役作り。しっかり上品、適度におきゃん、全体的にキッチュな雰囲気が漂っていて、なんとも心引かれる。技術についても言うことないけど、この顔の表情ったら、、、。アニエスのパキータこそ、毎晩最前列で見たい。たまらなくステキだ。キトリとかパキータとか、茶目っ気がある役、合ってるよね。オデットみたいにシリアスすぎるのは、アニエスのコケティッシュな魅力を楽しめない。 ジョゼのルシアンもいいよ。とっぽい王子様、という感じで、ファンタジーの魅力たっぷりだし、技術の高さにはうっとりうっとりうっとり、、、、。あの細い体で素晴らしい技術を繰り広げられると、彼の美しさに息を呑む。立派なダンサーです。そして、パ・ドゥ・トロワのエマニュエルが極上!これまた、12月のほうが気合入っていたけれど、十分十分。テレビの画面に、この迫力が伝わるかなあ。放映されるのを楽しみにしよう。 毎夜のことながら、ミテキちゃんとミュリエル・ズッペルギーのデュオがすごくいい。どうしてこんなにシンクロできるの?他のデュオに比べ、抜群のでき。あらゆる動きが完璧に近くシンクロして、見ているほうはびっくりしちゃう。仲よしなのかな?二人とも好きなダンサーよ。 そして29日のレティティア&マニュエルで、「パキータ」を締めくくる。 24日に、彼らの初日を見た限りでは、まあまあの出来だった。マニュは技術も演技もOKとはいえ、どう見たってとうが立ってる。レティティアは、まるで小学生の学芸会を見ているような、お子ちゃま演技で笑みを誘う。レティティア最大の見せ場のフエッテも、トリプルを一回挟んだだけで、彼女本来の実力とは程遠い出来。だったのが、29日はすごいすごい。席もよかったのだろうけれど、24日に比べ、数段よくなった二人の踊り。こんなにいいんだったら、25日も来ればよかったなあ、とちょっと後悔。 マニュは、やっぱりマニュの匂いがちょっと強すぎて、「シルヴィア」が懐かしい。技術とか見た目の美しさを考えると、やっぱりジョゼのほうがいいしねー。でも、よいんじゃない?別に文句はない。カールやジャン−ギーを見た夜に比べれば天国。
オレリー、マリ−アニエス、バンバン、ジェレミーという、楽しみにしていたダンサーたちがみんな怪我して見られなかったのが残念だけれど、ジョゼとアニエス、とくにアニエスのパキータを見られた幸せは、かけがえのないものだったね。作品自体、別に大したものではないけれど、衣装とダンサーの素晴らしさで、十分に楽しませてもらいました。 |