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グルマン・ピュスのレストラン紀行


レ・ザンバサドゥール(Les Ambassadeurs)

昨日買ったばかりのコリーヌ・サリュのワンピースに袖を通して、ワクワクウキウキ、今日のお昼は「レ・ザンバサドゥール」です。

お馴染みリッツやプラザ・アテネと並ぶ、パリを代表する高級ホテルのクリオン。海軍省と並んでコンコルド広場に華を添える、18世紀に建てられた美しい館だ。このホテルのメイン・ダイニングが「レ・ザンバサドゥール」。かつてはクリスチャン・コンスタンが名を馳せ、数年前からはドミニク・ブシュが采配をふるっている。

パラス・ホテルのメイン・ダイニング好きな私が、このジャンルの中では基本中の基本である「レ・ザンバサドゥール」に来たことがなかったのは、写真で目にするサルの、大理石の床と鏡とシャンデリアによるあでやかすぎる内装にへきえいしていたからだろうか。これと言った理由はなかったけれど、なんとなく、心ひかれるレストランではなかった。

そんな「レ・ザンバサドゥール」にようやく行く気になったのには、二つの理由がある。まずは何といっても、「ル・サンク」と「ル・ブリストル」で堪能した、素晴らしいデセール。両レストランとも、シェフ・パティシエはクリオンからやってきた、とのことだった。あんな素晴らしい作品を生み出すパティシエさんが二人もいた「レ・ザンバサドゥール」のデセールを是非見てみたい。これが一つ目。

二つ目は、なんてたって、この間のMさんのお言葉。「ディレクターが代わってからね、あそこ、レストランの子がみんな、若くて可愛い子になったのよ。あれは見る価値はあるわね」これはもう、確かめずにはいられないでしょう。

こんな、正統と邪道の期待を持って赴いた「レ・ザンバサドゥール」。結果を先に言うと、この二つの期待に関しては、ものの見事に裏切られました、はい。

傘をさそうかどうしようか迷ってしまうような、ためらいがちの雨が降るパリ。いい、いらない。風も吹いてるし、ほとんど外を歩かないし。1時の予約。クリオンに入って、まずはおトイレで風に吹かれた髪を直す。どうでもいいけど、ここのおトイレ、ほんっとに可愛くないのよね。リッツのように、なんて無理は言わないけど、パラス・ホテルに相応しく、もう少しエレガントだといいのに。髪の毛とかして、新しいワンピースをみつきちゃんにご披露して、笑顔の練習して、いざレストランへ。

「ボンジュール。マダム・グルマンですね?お待ちしておりました、どうぞこちらへ」にこやかに微笑むメートル、40代。
「ボンジュール、メダム。いらっしゃいませ」キュートな笑顔の受付のお姉さん、30代。
「ボンジュール、メダム。コートをお預かりします」にっこり笑顔のセルヴール、30代。
「ボンジュール、メダム」落ち着いた笑みのソムリエ、30代。
「ボンジュール」小首をかしげて笑顔をよこすセルヴール達、40代と30代。
「さ、どうぞ」先のメートルが引いてくれる椅子に腰を下ろす。おーい!『若くて可愛い』セルヴール君達は、いったいどこにいるのかなー?

「なんだか、話が違うんですけど、、、」
「変だわ、変よ。私が前に着た時は、可愛いかどうかは別として、みんなそろって若かったことは確かよ」
「若い子は夜?」
「でも、前も、お昼だったのよ。ヴァカンスかしら?」

テタンジェばかり3種用意されたシャンパーニュから、珍しくロゼなんか選んでみる。日本ではよく飲むテタンジェ、フランスのレストランで、そう言えば、あんまり飲んだことなかった。ロゼ、初めてだよね、多分。ひとしきり、セルヴールについて愚痴った後に乾杯して、改めてサルを見渡す。平日のお昼、お客様はたったの4組。パリは今、ヴァカンスの時期だから、少ないのかしら。

salleそんなに広くはないサル。ホテルのメイン・ダイニングにしては珍しく、表通り、ここの場合はつまりコンコルド広場に面して窓がとってある。長方形のサルの天井は見上げるように高く、シャンデリアがかなり低い位置まで釣り下げられている。もう少し、シャンゼリアの位置が高くてもいいと思うけど。丸いテーブルかかなりの密度で並べられていて、キャパは80から100。ちょっと多すぎるね。5つくらいテーブルを撤去したいな。今日は、お客様が全部で8人だから寂しいくらいだけれど、これが全部埋まると、かなり騒然としちゃうね。鮮やかなマリンブルーが基本色で、長く垂れるカーテン、一枚目のナップ、椅子とカバン置きが、この色で統一されている。

写真で見る限りあまり好きではなかった大理石の床は、実際に見ると、非常に素敵にシャンデリアの輝きとマリンブルーに合っている。入り口においてある百合を活けた花器も素敵だ。テーブルから少し離れた所においてあるので、百合の香りも気にならないし。これも写真で嫌いだった、背もたれの部分が籐の椅子も、座りごこちに関しては問題ない。この椅子やカバン置き、布を張り替えてあるとはいえ、かなり古いものなんだろうなあ。

テーブルの上。二人にぴったりの大きさのテーブル。個人的には、もう少しだけ大きくてもいいかな。カトラリーとグラス類は素敵だけれど、お皿がいやね。LE CRILLONPARIS と、大きな文字が目立つばかりで、可愛くない。

テーブルの花、これは嫌い。天使の装飾がしてあるデコラティフな銀の器に、ピンクピンクのバラと、強烈な緑の葉が、ちょっと濃すぎる。たおやかな白い花を流れるように活けたりすればいいのに。

とっくの昔にカルトはもらっているけれど、サルの装飾やテーブルの上に夢中で、カルトなんかそっちのけ。「メダーム?」と、メートルが来た時には、一行も読んでいない有り様。

一通り観察を終えて、カルトに立ち向かう。オードゥヴルに並ぶ5つの料理のお値段を見て、思わず力のない笑いを漏らしてしまう。
「は、ははは、、、。すごくない、これ?」
「ピュスちゃん、ごめん。私のカルト、値段ないの。読んでくれる?」
「いい、いくよ?340、600、270、290、360。お魚の値段も読もうか?」
「ありがと、もういいわ、、、、。すごいわね」
「お昼のムニュと値段変わらないじゃない。380フランはお値打ちね、こうやって見ると。フロマージュもついてるし」
「いいわよね。ショワも3つずつあるし。あら、プラなんて4つから選べるのね。これだけ選べると、楽だわ」笑っちゃうくらいに高いア・ラ・カルトはほっておいて、ムニュ・デジュネ380フランからお料理を選び出す。
「メダーム?ご注文の準備は整いましたか?」再登場したメートルに料理を注文。襟につけている〈ルレ・エ・シャトー〉のバッジがいやだな。あんなのしなければいいのに。

agneau続いてお酒。プラのアニョー(仔羊)に合わせて、ポイヤックからシャトー・グラン・ピュイ・ラコスト93年。4桁なんか当たり前、5桁のお酒もザクザク載ってるポイヤックのページで、貴重な存在の3桁フランのお酒。
「やっと出てきたわね、若い子が!」
「でもね、可愛くないわよ。横顔見た?カッパみたいよ」
「カ、カッパって、、、、。Mきちゃん、それはあんまりじゃない?」オヤジなソムリエがお酒を見せてくれた後、彼に代わって抜栓を行ったのは、若い若いソムリエ君。
「若いよね、彼、かなり」
「出会った頃のルノーなみだわ。20いってないわね」
「うん。まだ、子供みたい。顔も体も」

道具一式をシャリオに載せてやってきたカッパ・ソムリエ君。ちょっと離れた所からシェフ・ソムリエとメートルが見守る中、緊張の面持ちでデカンタージュ作業の開始。これがまあ、なかなか見ごたえのあるシーンだ。

ライヨールのソムリエナイフを使ってコルクを抜く。なんだか手が震えてるわよ。頑張れ頑張れ。コルクの匂いを嗅いだ後、丁寧にブテイユの口を拭く。ろうそくを灯し、ほんのちょっとお酒をグラスに注いで、状態の確認。続いて、デカンタに少しだけお酒を注いでリンス。先ほどのグラスにそれも移して、また匂いの確認。

いよいよデカンタージュ。「ブテイユの持ち方が悪い」と、先輩に指導されて手を直し、丁寧に丁寧にお酒を移す。無事移し終わって、ろうそくの灯を手でもみ消す。煙が残ってしまった芯を、横から先輩がやって来て、きっちりもみ消す。「煙が出ないように、しっかり消すんだ。分かったね」

たっぷり5分以上かかって、一連の作業の終了。シャリオを押して入り口の方に戻っていくカッパ君。頷きながら後を追う、メートルとシェフ・ソムリエ。カッパ君が味見したグラスを、自分でも確かめているシェフ・ソムリエの姿が、鏡に映って見える。どんどん厳しく指導して、いいソムリエを育ててくださいね。

珍しく頼んだ水を、カッパ君が運んでくる。栓を抜いたところで、きひずを返し立ち去るカッパ君。なになに、どうしたの?程なく戻って来た彼の手には、新しい水のブテイユ。また栓を抜いて、今度はトクトクと、グラスに注ぐ。
「一つ聞いてもいいですか?」
「ウイ、マダム?」
「どうして水を変えたの?」
「一本目のは、よくなかったんです」
「ワインみたいに、お水にもいい状態と悪い状態があるの?」
「ええ。そんなにひどくはなかったのですが、ちょっと薬臭い感じがしたので」ふーん。お水にもそんなことがあるなんて、知らなかったな。

アミューズが運ばれてくる。
「ク・ドゥ・ブフ(牛尾)のラヴィオリ入りコンソメです」デセールに使えそうな、大き目のフォークとスプーンで食べてみる。もうちょっと小さなカトラリーを添えてくれるともっと食べやすいのだけれど。

テーブルに初めから並べられていたプラ用のカトラリーはそのままに、アミューズ用のカトラリーが追加で並べられたけれど、テーブルの上に、カトラリーが乗り過ぎるの、私はあんまり好きじゃない。一回一回ちゃんと用意をして、テーブルにあるカトラリーは常に一組であって欲しい。トリュフの細切りが散らされたコンソメ、まあ、そこそこの味でしょうか。

カッパ君がフルートを下げるのと入れ違いに、シェフ・ソムリエがワインをセルヴィスしにやってくる。彼がここのシェフ・ソムリエなのかどうか、本当の所はよく分からない。お昼だしね。ここのシェフ・ソムリエは、1月に決勝が行われた今年の「フランス最高ソムリエ」のタイトルを惜しくも逃した、ダヴィッド・ビロー。彼なのかな?違う人かな?

エレガントなデカンタから注がれた、血色のお酒の香りを深く吸い込む。うわぁ、、、。一瞬、「イヴァン」の18番テーブルに座っている錯覚を起こす。

昔々、Oさんと「イヴァン」に入り浸っていた頃に、よく飲んだね、このシャトー。あの頃は、92年がいつも用意してあった。お肉が食べられなかった大井さんと、「イヴァン」の肉料理が好きだった私の食事は、白と赤、ドゥミで頼むことがほとんどだった。そんなにたくさん用意していないドゥミの赤ワインの中で、このお酒はかなり気に入って、よく頼んでいた。ミレジム違いとはいえ、嗅ぎなれたグラン・ピュイ・ラコストの香り。4年前の「イヴァン」での笑っちゃうくらいにめちゃめちゃ楽しかったたくさんの夜が思い出される。いけない、いけない。今は、そんな怪しいレストランでの夜中過ぎじゃなくて、上品な一流レストランで優雅なお昼なのよ。しっかりしてちょうだい。

ポイヤックの典型みたいな、パアッと派手な香り。オ・メドックの素晴らしい4つの地区の中でも、ポイヤックは一番ノリがいい。優しく滑らかなサン・ジュリアン、甘く煙るようなマルゴー、悲壮感漂うストイックなサン・テステフ、そしてあでやかなポイヤック、どれも素敵なお酒達。世界に名を誇るオ・メドックは、本当に素晴らしいお酒の産地だ。OK出したところで、Mきちゃん側に回ってグラスを満たす。見習いなさいよ、「ル・サンク」のソムリエール!OK出す前にお酒を注ぐなんて、言語道断です。

risottoアントレの「トリュフを散らした野菜のリゾット、パルマのハム添え」が運ばれる。スプーンで掬っていただきます。フランス料理のレストランでは珍しく、ちゃんと芯が残ったリゾット。各種香味野菜のエキスと強すぎないトリュフの香り、優しいクレームが一体になって、お米を包んでいる。おーいしー。極薄の生ハムは香ばしくグリルされ、リゾットと一緒に口に入れると、とてもいいアクセントになって味と食感を盛り上げてくれる。こちらもまた極薄にスライスされたパルメザンは、味が強すぎなくて私好み。うん、これは美味しいです、とても。

珍しく、クレーム料理に魅せられて、未練がましくお皿に残ったクレームを一生懸命スプーンにつける。猫がクレームをなめてるんじゃないんだから、やめなさい、みっともない。

Mきちゃんの食べた「シャテーニュ(クリ)のヴルーテ、フォア・グラ添え」は、フォア・グラの存在価値が今一つ理解できなかったけれど、ヴルーテ自体はかなりいい味が出ている。これとそっくりなの、「エレーヌ・ダローズ」で食べなかったっけ?

プラは「7時間煮込んだジゴ・ダニョー(仔羊の腿肉)、じゃがいものピュレ添え」。赤ワインの中でコトコトコトコト7時間煮込んだ仔羊ちゃん。トロトロに柔らかで味の濃い料理。感動は伴わない、それなりの美味しさ。ピュレが気になって選んでしまった料理だけれど、ピュレの方も、まあ、ごく普通。ジャガイモ分が多い、田舎風。

ジョエル・ロビュションの弟子だったドミニク・ブシュ。ロビュションのピュレを心から愛している私は、いつまでたっても彼のピュレの味を求めてふらふら。もう少し、ロビュションの香りを感じられるかと期待したんだけどな、このピュレには。やっぱり、その後「トゥール・ダルジャン」なんかで働いたのがいけなかったのかなあ、ドミニク・ブシュ。

fromageフロマージュに備えて、プラはちょっと残しちゃう。ごめんなさいね、せっかくのお料理なのだけれど、、、。冬には食べたいボーフォール、季節には食べたいポン・レヴェックと、季節を外してでも食べたい大好きなサン・ネクテール。アルプス、ノルマンディ、オーヴェルニュ。なんだか節操ないわね、フランス中を旅しちゃって。クルミパンとイチジクパンでフロマージュを楽しむ。ノワゼットの香りが可愛らしいサン・ネクテール、やっぱりとっても好きなのよ。果物のコンフィっぽい味が漂ってきたグラン・ピュイ・ラコストを飲み干して、フロマージュを終える。

「デセールをどうぞ」と、渡されたカルトを開くと、お昼ムニュの欄はなくなり、夜のデギュスタシオンムニュが掲載されたカルト。んー、ここから選んでいいならそれもいいけど、、、。
「これ、お昼のムニュが載ってないんですけど」
「オララ!すみません」カルトを代えに奥に戻るセルヴール。仕方ないか。お昼のお客様は、もうみんな引き上げてしまい、この豪家絢爛なサルは、すっかり私たち二人の貸し切り状態。帰ったお客様のテーブルもセッティングしなおされたし、カルトも夜ヴァージョンにしちゃってたのね。

truffe「タン(タイム)風味のトリュフ・グラセ」を注文。目の前に運ばれてきたそれは、アンドレ・シトロエン公園の気球くらいにおっきく膨れ上がっていた私の期待を、見事にぺしゃんこにしてくれた。

だってね、だってね、全然可愛くないのよ。触ったら壊れてしまいそうに、繊細でエレガントで美しかった、先述の二つのレストランのデセールに比べ、なんとまあ、無骨で可愛くない外観。味の方も、まあ不味くはないけれど、別にそれまで。タンの香りがよかったくらいかしら。クスンクスン、、。デセールといいセルヴールといい、思い切り期待を裏切られちゃったわ。

ポットがとても愛らしい、マントのアンフュージョン飲んで、プティフールをつまむ。こちらも普通だなあ。ショコラが乗った、背の高い小さな器がとても素敵。欲しいねこれ、と、セルヴール君に、どこで買えるか聞いてみる。
「ここのオリジナルで作ってもらっているものなので、、、」
「クリオンのブティックにも置いてないの?」
「ないんです」
「売ってもらえないのかしら?」
「それはちょっと」
「残念だわ。とっても素敵なのに」でも、諦めの悪い私たち、セルヴールじゃだめよ、と、メートル氏に再度質問。
「ブティックにあるかもしれません」
「さっき別の人に聞いたら、置いてありません、って」
「そうですか。残念ですが、こちらのはお分けできないんです。数もあまりないもので。すみません」
「ドマージュ、、、」

程なく戻ってくるメートル氏。
「ブティック、確認してきましたが、やっぱり置いてないです。こちらの花器は売っておりますが」と、例の、このサルの中で唯一気に入らない天使の花器を指差す。
「い、いらないわよ、それだけは、、、」
「よりによって、それですか?」
「ア・ボン?メルシ」なんて笑顔で答えながらも、こんな言葉を続けてみる。日本語って便利だわ。

しんと静まり返った優美なサル。帰る、そろそろ?お客様がいなくなって久しいし。ラディション頼んで、金額チェック。
「た、高くない、ピュスちゃん?シャンパーニュとワイン一本で、なんでこんな値段になるの?」
「そうかな?こんなもんじゃない?計算、合ってるし。ねえひょっとして、ユーロ表示を見てない、Mきちゃん?」
「あら、ホントだ。248.49が2400フランに見えたんだわ」眼鏡をかけない時のMきちゃんは、ときどき素敵にボケてくれる。

380フランのムニュに、いいシャンパーニュと普通のシャンパーニュとお酒一本、それに水とアンフュージョンで、二人で1630フラン(約3万円)。アンフュージョンが高いけれど、まあ、いいんじゃないですか。フロマージュまでつくこのムニュ自体は、お値打ち価格でしょう。夜は一体、いくらになるんだろう。ちょっと恐くて、来られないわね。カードの暗証番号おして、控えをもらう。ん、16H42?ああ、もう、そんな時間だったのね。知らなかった。なかなか気持ちのいい空間だったから、ついつい長居しちゃったわ。

お料理はこんなもんかな。リゾットは抜群だったけれど。JALのファーストクラスの料理を手がけるようになったドミニク・ブシュ。飛行機の中では、どんな味を出すんだろう。デセールは期待が大きかっただけに、問題外。

セルヴィスはねえ、イマイチかなあ。悪くはないけれど、そんなに素晴らしいものでもない。プラとデセールの時に、料理の説明をしてくれたなったのが、大きく減点。ホテル・レストランに期待する、レヴェルの高いセルヴィスではなかったかな。ルレ・エ・シャトーには合格するセルヴィス?それにしたって、若くて可愛い子達はどうしちゃったのかしら?

食器まわりは、お皿以外はOK。お皿、いつ作ったのかなあ?もう少し、洗練されたものに変えない?

サルの雰囲気は上出来。期待していなかった分もあるけれど、それを差し引いてもなお、かなり好きなタイプのデコラシオン。ちょっと豪華すぎるきらいもあるけれど、それもまた魅力。「ル・レジャンス」がシンデレラ城なら、こちらはヴェルサイユ宮殿っていう感じかな。

入り口のブティックで、例の天使の花器をチェックして(高いんだ、これがまた。8000フランくらい)外に出る。相変わらずパラリと雨が降っている。午後には晴れるって言ってたのに。それでも家に着いて、猫と一緒にバルコンから空を見上げると、夜が迫った西の空が水色になってる。よかった、明日は晴そうだわ。


mar.8 fev.2000



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