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グルマン・ピュスのレストラン紀行


マン・レイ(Man Lay)

月曜日から遊びに来ている、大学時代のお友達、M美ちゃん。卒業以来全然連絡をしていなかったので、なんと7年ぶりの再会。

水曜日に一緒に「ラ・フェロヌリー」で、フランス家庭料理とビストロの雰囲気を堪能したけれど、インテリア関連の仕事をこれからするというM美ちゃんに、だったらやっぱり、モード系のレストランを見せましょう、と、今夜は「マン・レイ」にテーブルを取る。

8時半過ぎの「マン・レイ」は、まだまだ人が入ってない。軽く200人は入れそうな巨大なサルはまだ、3分の1も席が埋まってないだろうか。まだ早いもんね。9時から10時にかけて、客がどっと入るだろう。

正面奥の、クッションが置かれたおっきな籐の椅子に埋まって、カルトを広げる。いわゆるフランス料理に中華、カルトの3分の1をしめるスシ、サシミ関係の品揃えに、M美ちゃんは興味深そう。せっかくだから試してみる、と、スシの盛り合わせを注文。私は、ここでの定番、中華ものの中から、鴨のショウガ風味。お酒は、サンセールのロゼなんていう、変ったものを選んでみる。

sushiあーっという間に出てきた、スシと鴨。スシの盛り合わせは、オーダーがたくさん入るから、前々から作り置きしてあるんだろう。鴨は炒めたものを温め直すだけだろうし。日本のそれと比べるのは可哀想だけれど、ここのスシ、結構いけるんだ。少なくとも、「ブッダ・バー」や「ロ・スシ」、「アルカザール」など他のモード系レストランのスシよりは、はるかにまともだと私は思ってる。

「日本人が厨房にいるんだよ、スシのために」と、前にここのセルヴール君が言っていたけれど、ほんとはどうなのかな?まあでも、食べられない味ではないことは確か。回廊になっているバーで、お酒を飲みながら下のレストランの様子を眺め、小腹が空いた時にスシを3つ4つつまむのが、私は好きだ。たっかいけどね。

canard高いのは、鴨のショウガ風味だって同じこと。そこら辺の中華の惣菜店で同じようなものを買えば、お値段は5分の1で済むに違いない。ま、確かに、これも美味しいからいいけどさ。

値段のことを言ったら、話が始まらないもんね、この手のレストランは。雰囲気に4割、客を眺めるのに4割、料理に2割払ってる、と思わなくちゃね。まあそれくらい、逆に言うと内装や客を見る価値があるということ。きれいな女性も普通の女性も、みんな気合い入れて、肌を出してドレス着てるし、男の人も派手にシックに、いずれにしても「マン・レイ」の雰囲気に合った格好。おトイレなんか、モデルの控え室?みたいな感じ。

crumbleこれだけ見る価値があって、しかも料理もまあまあ、パンまでまあまあだもの。やっぱり、この手のレストランの中では、私一番ここが好きだなあ。ああ、「バーフライ」もなかなかいいわね。あちらは、英国人の素敵な人が多いわね。

M美ちゃんと久しぶりのおしゃべりに花を咲かせ、横のカップルと写真撮影会やって、キンキンに冷やしたロゼ飲んで夏に思いを馳せる。早く夏にならないかな。もう、冬はいいよ。疲れちゃった。南に行きたいなあ。

店を出る11時半過ぎ、入り口の向こう側には、ウェイティングしている人たちの列。んー、まだヴァカンス中なのに。さすがに、週末の「マン・レイ」はすごい人気ですね。

久しぶりの「マン・レイ」を楽しんで、M美ちゃんとバイバイ。明日は、うちに来て、猫に会ってもらうんだ。なに作ろうかなあ。


ven.12 fev.2000



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