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グルマン・ピュスのレストラン紀行


ル・ブリストル (Le Bristol)

2000年夏のテラス・デビューは「ル・ブリストル」。ほんと言うと、6月末にプラザ・アテネの中庭、「ル・クール・ジャルダン」で食べているから、そちらがデビューだっただけど、おとぎばなしの世界のようだった「ル・レジャンス」の美しい面影をなにひとつ譲り受けていないレストランでの、それでもそれだけは変わらない優しいセルヴィスに囲まれての、ほろ苦い夜だった。あの夜をテラス・デビューと言うには、ちょっと悲しいものがあるので、今夜を、晴れてデビューにしちゃおう。

この夏、一番の天気じゃなかったかな、今日。上昇する気温とともにワクワク感も高まり、7時半、家を出る頃には、嬉しい興奮で頭がくらくらする。だってだって、ずーっと待っていたのよ。こんないい天気の夕暮れ、素敵なホテルのテラスでのんびりと風を楽しみながら過ごす夕食の時間を。しかも「ル・ブリストル」の中庭は、去年の夏、この間の5月と、2回もふられているのだもの。はやる気持ちは、もう、最高潮。

とびっきりにおしゃれしてメトロ乗るのって、いつもながらに恥ずかしい。それも、8区や16区のあたりを走るメトロならともかく、ここ下町14区。こんなところを走るメトロにドレスアップして乗る私は注目の的。早くミロメスニルに着かないかなあ。

クラッシックで落ち着いた華やかさ漂うオテル・ブリストル。磨き込まれたシャンデリアに照らされながらロビーを通り奥のテラスに向かう。白い柱に白いパラソル。眩しいほどの緑の芝生に噴水。ピンクや赤の花が咲き乱れるパリ随一のテラスが、目の前に広がる。きれいだな、やっぱりここは。嬉しいよぉ、、、。ついに、念願の「ル・ブリストル」テラスだ。

テラス半分、室内半分、といったしつらえになっている夏の「ル・ブリストル」。不埒なセルヴールが「どうぞこちらへ」と案内した室内の席にイヤイヤをして、テラスの一隅に席をもらう。夏のデビューにはやっぱりこれ。ベッリーニーを作ってもらって、夏に乾杯!

「ムシュ・モントゥリエってどなたかしら?」
「さっき入り口にいた人です。お待ちください」程なくやってくる、ネクタイを締めた感じのいい男性。
「マダム、ボンソワ」
「ムシュ・モントゥリエ?」
「ウイ?」
「ボンソワ、はじめまして。「レ・ブキニスト」のエリックからのククー!ボンソワ!を預かっているの。よろしく、って言ってました」
「ああ!エリックのお友達ですか?どうもありがとう。元気ですか、彼?」

いつもニコニコ、超サンパなエリックに負けず劣らず、同じように好感度の高い笑顔を見せるモントゥリエ氏はここのディレクター。「ギ・サヴォア」で働いていたことがあるらしく、エリックとはその頃からの知り合いらしい。

「どうぞ楽しんでいってくださいね」
「ありがとう。やっとやっとテラスに来られてすごく嬉しいわ。ずっと来たかったの、ここ」
「ひどい天気でしたからね、、」
「まったく。夏メニューですよね。何があるんだろ。そう言えば、ムシュ・マーシャルはいるのかしら、今夜?」

ここのシェフ・パティシエ、ジル・マーシャル氏のデセールは美味しい。本当に美味しい。2000年上半期は、間違いなく彼のフレーズのソルベが最高に美味しかったデセール。多分このまま、今年一番のデセールになるだろうなあ。5月に来たときにしばらくおしゃべりして、お菓子だけでなくてその人柄にもすっかり魅せられている。

「あ、ヴァカンスなんです、彼」
「えー残念だわ。会えるかな、って楽しみにしていたのに」
「8月中旬までいないんですよ。でもね、彼がいなくてもデセールは美味しいですよ」そりゃまあ、そうだけど。お話したかったんだよなあ、彼と。
「ムシュ・フレションは?彼もヴァカンス?」
「いますいます、シェフはちゃんと」

JCBがやったのかしら、きちんと日本語に訳されたカルトを持ってきてくれるモントゥリエ氏。こんなカルトがあると、日本から来る人は助かるだろうね、と、カルトをひっくり返したりめくったりいじくっていると、モントゥリエ氏が誰か連れてやってくる。ん?お菓子のスゴン(2番手シェフ)でも連れてきたのかな?近づいてくるその人をよく見ると、あれ、あ、エリック・フレションだ。

「ヴォアラ、私たちのシェフです。シェフ、こちら、マダム・グルマンです」
「ボンソワー、マダム・グルマン。ようこそいらっしゃいませ」
「はじめまして、ムシュ・フレション。お目にかかれて光栄です」

初めて目の前にするエリック・フレションは、私が雑誌で見てきたその顔よりも、かなり年取った雰囲気。数年前、史上最年少でMOFを取り、クリオンから出て19区に自分のレストランを開いたときの、あの、若さあふれる雰囲気がなくなっている。去年、ピエール・ガニエールの老け込み方にもびっくりしたけど、ムシュ・フレションの老け込みもかなりのものよ。大変なのかなあ、お仕事。

19区のお店のことや、今のレストランのお話をしばらくして、一緒にお料理を決める。いいな、こうやってシェフと相談しながらお料理を決めていくのって。メートルと一緒のときよりも、やっぱりワクワク感が高まって楽しい。
「OK、じゃ、それで行きましょう。デセールはゆっくり決めてくださいね」お料理を決めて厨房に戻っていくシェフを見送って、デセール選びに取りかかる。

あ、これだ。これがいい。一発で決まり。「フレーズとフレーズ・デ・ボワのいろいろデセール」。フレーズ・デ・ボワを木いちご、って訳しているけど、木いちごじゃフランボワーズだよ。フランボワーズとは似ても似つかないフレーズ・デ・ボワ、ちゃんと野イチゴ、って訳してあげなくちゃ。だーい好きなフレーズ・デ・ボワと、本当に美味しいフレーズのソルベの両方を要すこのデセールと、ちょっと気になる「メロンのスープ、バジル風味の青りんごソルベ」、両方を味見させてもらうことにする。お酒も決め終わり、楽しいお仕事はおしまい。これから先は、ひたすら料理とセルヴィスを享受する時間だ。

amuse「今夜のアミューズは、コンコンブル(キュウリ)のスープ。トマトのソースとレフォー(西洋ワサビ)のクレームです。ボナペティ!」エリックと同じ傾向の笑顔が眩しいモントゥリエ氏に見守られて、エリック・フレションの世界との交歓が始まる。

美味しい。すっごく美味しい。なにこれ?なんでキュウリがこんなに美味しくなるの?悪いけど、一昨日のキュウリのスープと比べていい?あっちが3つ星でこっちが1つ星?逆でしょう、それ。

可愛らしいクープに入ったアミューズは、キュウリとトマトの甘み、それにマヨネーズ風味のレフォーのクリームが見事に溶け合って、なんだかまあ、とにもかくにもおじょーずっ!!!って味。いつもの、暖かいスープのアミューズも大好きだけど、夏は夏で、こんなアミューズ、最高にいいね。

のっけからノックアウトされてしまって、気分はすでにタララララ〜。黄昏てゆく空と美しいテラスにうっとりとしているところに、アントレが運ばれてくる。
homard「オマールのガスパッチョ仕立てです。ボン・コンティヌアシオン!」
ディレクターの笑顔と一緒にやってきたアントレの美しさに、空とテラスの美しさが負ける。きれいだなあ、このプレゼン。スプーンを入れるのがもったいないくらい。ガラスの器に、オレンジが眩しいガスパッチョ。アヴォカのピュレの上にきれいにオマールを盛り付けて、上には薄いガレットと数種類のハーブが飾られている。一つ一つ丁寧に差し込んでいったハーブがなんて可愛いんだろう。もういい。見ただけで十分堪能したよ、この料理。それくらい美しいプレゼンテーションだ。

お味の方は、これがまた、、、、!思わず握りこぶしをしちゃうような、素敵にバランスのいいガスパッチョ。ジューシーなオマールにオイルを混ぜ込んだのか、とても口当たりのいいアヴォカ。サクサクのガレットが歯に当たる音が心地いい。夏らしく、鮮やかでひんやりとした、素晴らしいアントレだ。

オマールにアヴォカという、強いものが中心だからか、この段階で結構お腹いっぱいになる。とても美味しいけれど、これ、出来ればパルタジェ(分けっこ)して食べたいな。あ、でも、そうすると、この美しいプレゼンが壊れちゃうかなあ?大好きなここのオリーヴのフガスと香ばしいバケットを食べながら、プラを待つ。

お肉用のカトラリーが並べられる。ん?このフルシエット(フォーク)、これはいくらなんでもないんじゃない?歯がかなり歪んでる。近くにいたセルヴールに視線送って来てもらう。
「ウィ、マダム?」
「このフルシエット、変えてもらえます?」
「これですか?はい、、、」問題のフルシェット持って下がるセルヴール君。分かってるかなあ、何が問題なのか。ちょっと不安だ、あの顔だと。案の定、持ってきたフルシェットは、また、先がちょっと歪んだものだった。
「いいですか、マダム?」
「よくない。見て、ここ。ほんの少しだけど、歪んでいるの。口に入れると、いやな感じに当たっちゃうの」
「はあ、そうですか、、、。お待ちください」はあ、そうですか、じゃなくってさあ。しっかり見れば分かるでしょう?それにしても、どうしてこんなにフルシェットが歪んでるんだろう?ディッシュ・ウォッシャー使ってれば、こんなになることないと思うんだけどなあ。どうしてこうなるのか、知りたいよ。

セルヴール君は引き下がり、担当メートル氏が銀のプレートにフルシェットを一本載せてやってくる。
「お待たせしました。こちらでいいですか、マダム?」ようやく、4つの歯がフラットになったフルシェットに巡り合えてにっこり。
「セ・ビアン。どうもありがとう」

クラッシクで優雅なカトラリーと同じくらい気に入っているここの陶器の食器。黄色と青の模様が、とてもいい感じ。ここ、ガラス食器も使うので、なかなか陶器のに巡り合えずに悲しい思いをするのよね。目の前に運ばれてきた、大きなオーヴァルの陶器のお皿にご機嫌。銀の蓋が外され、フワリと香辛料の香りが鼻をくすぐる。
canard「ヴォアラ、カナール(鴨)のスパイス風味、オリーヴソース。野菜のラヴィオリです。ソース、もう少しかけましょうね」
「メルシ、ムシュ・モントゥリエ」

「鴨、今夜すごくいいんだ。好きだったら、是非試してみて」エリック・フレションのお言葉に従い選んだ鴨は、確かに美味。丸ごとロティした胸肉は分厚い脂に包まれている。この脂がめっちゃ美味しい。しつこくなくジューシーで、なんともいい香り。肉汁にオリーヴを混ぜ込んで作ったソースも上出来。これ以上濃いと、食べきるのがちょっと辛い。ラヴィオリは、チーズが入っているので、ちょっとダメ。あったかいチーズは苦手だ。

ホクホクに焼いた丸ごとのニンニクをつけながらいただく鴨に、オマールから鴨まで、って選んでもらったフォジェールの赤がよく合う。98年という若いお酒は、さっぱりと、でありがなら、それなりの喉越しを持っていて、オマールとも喧嘩せず、鴨に圧倒されることもなく、頑張って料理を盛りたてている。上出来だ、このお酒。安いしいいよね。

お客様かと見間違えるような、派手な化粧にアクセサリーをジャラジャラつけたソムリエールさんは、いたって親切。今までいた、あのだらしない眼鏡のソムリエールさんはいったいどこに行っちゃったんだろう?ヴァカンスかな?

エリック・フレションらしいお料理をたっぷりと満喫した後は、ジル・マーシャルの華麗なお菓子の世界の扉を開ける。

soupeまずはメロンのスープ。やっぱりプレゼンがいい。メロン色のスープを想像していたのだけれど、出てきたそれは、透明なスープにカットされたメロン。一番上にはうす緑のソルベとリンゴの極薄を焼いたもの。メロンのアルコールかな、この透明な部分。こっちのソルベ、青リンゴ?ライムって感じ。バジルの香りが弱いなあ。もう少し、匂いプンプンしててもいいのに。あ、このリンゴのチップスは、めっちゃいい。サクサク感がたまらない。美味しい。きれいだし、発想もいいし。リンゴとメロンが合うのかどうかはよく分からないけれど。

fraisesさて次は、楽しみにしていた、イチゴづくし。「お待たせしました」と、次から次へと目の前に運ばれてくる、赤い色のデセール達に狂喜乱舞。
「フレーズのソルベにミエル(ハチミツ)のグラスをかけたものとキルシュいりフォイユテ(サクサクパイ)です」
「キャ〜!」
「フレーズのジュレ仕立てです」
「ウワ〜!」
「フレーズ・デ・ボワとシトロネル(レモングラス)のクレームです」
「オ〜!」
「ボナペティ、メダム」
「メルシ〜!」

ああ、愛しのフレーズのソルベちゃん。久しぶりだね、元気だった?5月、スピちゃんたちと来たときに食べた、このソルベの味が忘れられなかった。「ジャマン」のパンプルムス(グレープフルーツ)のソルベに匹敵する傑作だ。今夜のソルベは、とろとろのミエル(ハチミツ)のグラスがかかり、美味しさ倍増。ふんわりキルシュの香りとサクサク歯ごたえがたまらないフォイユテもお上手だね。ソルベの下に敷かれたフレーズ達の天然の甘みがまたいいんだ。美味しさに感動して震えちゃう。ここのデセールって、本当に素敵だ。キャラメルのデセールも忘れられない味だし。

感動のまま、ジュレに手を出す。小さなカップには黒味がかった赤いジュレ。スプーンを入れると、下の方は黄色っぽい。ルバーブだね。ジュレというより、コンフィチュール。コンフィチュールにしたものに、ほんの少しだけゼラチンを入れたか、自然のペクチンをそのまま使ったか、ってくらい。もうちょっとだけ甘いほうが好き。ルバーブがすっぱいんだね、多分。

アミューズと同じクープに入れられたシトロネルのクリームは、酸味と、熟れたフレーズ・デ・ボワの甘みがいー関係。極薄にして焼いたルバーブの赤が鮮やかだ。このレストラン、お料理もお菓子も、薄く薄くして焼いたものが好きだよね。

ムシュ・マーシャルがいなくて本当に残念だなあ。この感動を伝えられないなんて。大好きなお茶のセットを眺めながら、マントのアンフュージョンをすする。風が少し冷たくなってきたテラスはすっかり夜の様相。素敵なディネを振り返りながら、幸せなひととき。

あれ、そう言えば、ムシュ・モントゥリエの姿がしばらく前から見えない。帰っちゃった?挨拶もなしに?それはないでしょ?寄ってきたメートルに聞いてみる。
「あー、ムシュ・モントゥリエは打ち合わせに出ています。もう少ししたら戻ってくると思いますが」そう話し始めたメートル氏がその後、私たちのテーブルでひたすら語った時間、たっぷり小一時間。しゃべるしゃべる、本当によくしゃべる。レストランの一般論、自分の経歴、最近のレストランの問題点から発展して、彼の哲学、人生設計、人生とは?からパリの美しさまで、まー、出てくる出てくる、言葉がまるで洪水のように。

「ごめんね。おしゃべりでうるさがらせてしまって、、、」途中一度、息継ぎしてこんな言葉を述べた彼に返した言葉がまずかった。
「いいのよ、全然。とても興味深いわ、あなたの話」
水を得た魚のごとく、さらに話を続けるメートル氏。面白いんだ、確かに。こんな考え方をするフランス人もいるんだぁ。結構新鮮。こんな人、ここにいたんだねえ。名前を聞こうとした矢先に彼が言う。
「、、、でね、僕はパスカルっていうんです。パスカル・リシャルト」
「え、パスカル・リシャルト!?」思わず目を見合わせてふきだしてしまう私たち。

5月。スピちゃんたちと来た「ル・ブリストル」。テラスに面した室内でのご飯は、それなりにすてきで、マーシャルさんとのおしゃべりも楽しかったけれど、いかんせん、セルヴィスがイマイチだった。「いかがでした、今夜は?」と聞いてきたメートルに、セルヴィスを指摘して、いろいろと問題点を話し合った。帰り際、ショコラと一緒にいただいた名刺の名前は、パスカル・リシャルト。酔っ払ってたのかな、印象のない顔だったのかな。後日、なにをどう考えても、このパスカルの顔が浮かんでこなかった。今夜も、「この間いろいろ話をしたパスカル・リシャルト氏、どの人だったかなあ、、、?」ってずっと考えていた。

おしゃべりメートル氏の話を聞きながらも、
「この人じゃないの、ピュスちゃん?席に就いたときにも、またお目にかかれて嬉しいです、って言ってたし」
「ううん、違う。もっとおじさんだった。きっと今日はいないんだよ」と、きっぱりといいきった直後の、
「僕、パスカルっていうんです」に、思わず自分がイヤになっちゃうよ。

うっそぉ?こんな若い人だったっけ?すっかりうろたえる。
「あ、パスカル?えっと、じゃ、あれ?前に来たとき、いろいろとお話しましたよね、、、?」
「ええ。あの時は、あちらの席でしたよね」と、まさにスピちゃんとリカちゃんと座った席を指差す。
「ごめんなさい、顔、覚えていなかったみたい。名刺いただいていたから、今夜も、どの人がムシュ・リシャルトだったっけ?って思い悩んでいたの」
「アハハ。いいんですよ」陽気に笑うパスカル。ほんとにこんな若い人だった?ねえ、スピちゃん、リカちゃん。どんな人だったか覚えてる?オヤジじゃなかったっけ?

セルヴィスの人の顔を、しかもあんなにたくさん話してお土産までもらった人の顔を忘れるなんて、信じられない。酔っ払ってたのかなあ、あの夜は。ううん、酔っ払ったのは、あの後「バー・エミングウェイ」に行ってからだもん。ここでは普通だったはず。パスカルの顔が特徴なくって覚えにくいのかなあ。今度来るときには、きちんと覚えていますように、、、。

どこまで続くのだろう?と思っていたおしゃべりも一区切りつき、ようやくラディションもらって、帰り支度。テラスを一周して室内のサルを通ってレストランを出る。
「またいらしてくださいね。僕、休みは日曜日だけ。後はいつもいますから。今夜はお目にかかれて楽しかったです、本当に」
「ありがとう。とても楽しかったわ。ムシュ・モントゥリエにどうぞよろしくね」

お味もお値段も一つ星とは思えない(前者は美味しすぎる、後者は高すぎる)、素敵なテラス・レストランを後にして、風の冷たくなった夜のパリに出る。
「今を大切に生きなくちゃいけないんです。明日、ではなく、今。この一瞬一瞬を楽しまなくっちゃいけないんです。パリは美しいですよ、本当に。堪能してくださいね」と、熱く語ったパスカルの哲学談義を思い出しつつ、昼間の暑さがすっかりなくなってしまった、寒いくらいのパリの夜を歩く。


ven.21 juillet 2000



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