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グルマン・ピュスのレストラン紀行


ル・サファリ(Le Safari)

ニースで2週間も過ごしてる。夢のようだ。初めて、こんな長い期間をこの愛する土地で過ごすのって。仕事とはいえ嬉しい♪今日はどこでゴハン食べましょうか?そうだねえ、今日は、、、。というのが、日々の楽しい協議。あーだこーだいいながら、夕食の場所を決めては食事をしに行き、当たれば嬉々と、外れれば無口になりながら過ごす夜。2週間、いろいろな店に行ったけれど、「サファリ」には2回も行った。ロケハンをかねて1度と、夕方の取材が終わってそのままズルズルと居座ってしまったのと。

室内。自家製のピクルスやフルーツコンフィ、果物酒などが飾られている花と野菜や果物のマルシェが立つので有名なクール・サレヤの一番奥のほう、旧市街の入り口にある「ル・サファリ」。周りは、カフェやレストラン、ブラッスリーなどが乱立して、観光客を呼び込む声も絶えない賑やかな地区。正直、おいしい店には見えなかったのだけれど、友達が一度連れて行ってくれてから、すっかりファンになってしまった。ニースのスペシャリテ、パスタ、薪で焼くピザが得意で、料理の種類も大量。4〜6人くらいで行って、ワイワイガヤガヤいろいろ食べたい店だ。

お約束のイカフライ♪ううむ、と思わずうなってしまう、かなり美味な魚のスープ。ルイユもクルトンはたっぷり、チーズは少なめ、が私の好み。コクがあって荒々しくて味わい深くて、とても上出来。ここに来たらマストの1品。個人的にはもう2つマストがある。イカフライと赤ピーマンのマリネ。揚げ物好きの私としては、マヨネーズつきのここの柔らかなイカフライが外せない。エチケットがかわいらしいハウスワインの赤をキリリと冷やして(冷やして飲むここの赤が、結構イケル)お供に。シャンパーニュと合わせてももちろん美味。

絶品、赤ピーマンマリネ。乗っているアンチョビがこれまた絶品!赤ピーマンのマリネは、絶品中の絶品!こーんなにおいしい赤ピーマンマリネ、そんじょそこらでは食べられない。ひょろりと乗っているアンチョビの味がまたすばらしい。どこで買えるの?とセルヴール君たちに聞いても、どこにでもあるようなただのアンチョビだよ。業者用に大量仕入れしてるからメーカーは知らなーい、と、なんともつれない答え。

ピサラディエール風ピザ。甘いタマネギがたまらないあ、ピザもやっぱりお約束ね!チーズが乗ったピザがあまり好きではないので、私はここでは、ピサラディエール風の、甘く炒めたタマネギ&アンチョビ&トマト&オリーヴのが気に入ってる。薄めの生地にしっかりした焼きのピザ、フランスにしてはとても上出来。アツアツをバクバク頬張っては、おいしい幸せに打ち震える。

魚介のパスタ。見た目よりおいしいのよ、これフランスにしては上出来、と言えば、パスタもここ、悪くないんだ。信じられないよね、フランスなのにパスタがまずくない、っていうことが(笑)。新鮮なエビや貝類たっぷりのスパゲッティを頼むことが多いかな。量が本当にたっぷりなので、2人くらいで行くときには頼みづらいのだけれど。

マグロのタルタル、というかぶつ切り。オリーヴオイルをたっぷりかけて、おいし〜!豪快にゴロゴロと粒が大きめのタルタルにしたマグロもおいしかったな〜。ホタテのリゾットはチーズ効かせすぎ&お米ベトベトでダメだった。タラを潰して香辛料を混ぜて揚げたアクラも私は大好物なのだけれど、ここのはちょっとモチモチ感が強すぎたかな。生野菜にあったかなアンチョビソースをつけていただく料理も好きだし、タコサラダもお気に入り。食後は、どーんと巨大なタルトタタンやブリュレですかね、やっぱり。自家製の果物のブランデーを飲みながら。(この日飲んだブドウとサクランボのブランデーは、まだ上手に漬かってなくてイマイチだったけど。)

かわいらしい内装、キビキビとした従業員、食べることに喜びを感じているお客様たちがかもし出す、おいしいものを食べる幸せな空気に満ち溢れた「ル・サファリ」。行くたびに、有頂天になってお腹が破裂しそうになるまでついつい食べてしまうのです。あー、また行きたいな〜。


sam.29 jan., mer.2 fev. 2005



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